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カーニバルへの道(4)

2003/2 - 2003/3

デモ行進 / ベネズエラ


首都カラカス

ペルーに住んでいる日本人の友人マサト。彼のイギリス語学学校時代のクラスメイトに、ベネズエラ人のペドロがいた。マサトは、私とベネズエラで合流し、一緒にトリニダードのカーニバルに向かう。カラカスでは、そのペドロにお世話になった。

ベネズエラは、世界第5位の産油国。イメージとして治安の悪さだけが先行していたが、思ったより豊かな国で驚いた。産油国だけあって道路は素晴らしいし、食事もおいしいし、人々の教養も高い。治安の悪さは、地方や他国からの人々がどうしても中心となる。山の斜面などに不法占拠している。もちろん電気は盗んでいる。そんな住宅が、ずらっと郊外に広がっている。地方から出てきたインディオが、信号や、街中で、物乞いをしている風景も心が痛い。

ベネズエラの朝食は、アレパ。トウモロコシの粉を溶いたものを焼き上げる。チーズやハムを挟んで食べる。ペドロのお母さんが、専用調理器(たこ焼きみたい)で焼きあげてくれた。できたては香ばしくて、とてもおいしい。密度が濃いので腹持ちがいい。2つも食べれば、もう満腹。

カラカスの中心街へ。 商店が立ち並び、賑やかです。とりあえず記念撮影。

すると、向こうから声援が。学生のデモ行進だ。大統領退任。再選挙を求めるもの。なんでも、夕方、大規模な集会が大学で開かれるらしい。緊迫したようすだった。

別の日。カラカスの大通りを行進する大規模なデモがあるというので、皆で参加することにした。ペドロの職業は、ラジオ局のディレクター。情報通で、こちらの質問にも何でも答えてくれた。もちろん仕事は今ありゃしない。政情不安で学校も職場もほとんどが閉鎖だった。

ペドロの彼女 アナ。一緒に歩いた。めちゃくちゃかわいいな。この半年後に二人は結婚しました。お幸せに。

デモ行進には、何千何万の人が参加していた。ベネズエラ国旗グッズに身をつつみ、国家の存続を真剣に考え、未来を作る。今まで、国のことを考えたこともなかった人々が、初めてベネズエラという国を考え始めたとのこと。

人が集まるところ = 商売が成り立つ

デモ行進する人に交って、商売する人が目立った。その数が半端じゃない。一緒に移動する。水やジュース、軽食を売る人はもちろん、国旗、バッジ、帽子、水着、Tシャツ、グッズをうりさばく。この混乱でも、たくましく商売して生きる人々。人間の強さです。商売しながらもデモ行進する人も多くいて、楽しいです。

高速道路の上も歩いた。貴重な体験。もちろん道路は封鎖。ラッパの音、歌、物売りの屋台。やっぱり賑やかなのは楽しいです。もちろん、私もベネズエラのチャベス大統領には異議があるので、デモ行進で一緒に叫んでました。

随分と歩いてきました。こうやって大通りを歩くことによって、カラカス観光ができました。って違うか。

最後は、広場で演説。しかし、そこでは警官との衝突もありうるので、参加せずに帰ることにした。政情危機、詳しい理由の説明はここでは避けますが、マジで大変なとき。つい数日前に、米国がイラク攻撃を開始したというのに、ベネズエラでは全く関心がなし。自国が滅びよう、危なくなっているときに、他国のことなんて構ってられるか! ということ。そのことが事態の深刻さを物語ってました。翌日にはスペインとコロンビアの大使館が爆破され、ビルが崩れていたし。

ふと、日本で首相なり与党が独裁政治を取り始めたら、国民はどうするのだろうか?と考えた。とんでもない指導者が暴走したとき、それらを阻止する行動を起こせるのか?そのときになってみないとわからないけど、そんなときはこないで欲しい。


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