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仙台地下鉄東西線&空港アクセス鉄道

2017年

講演の出張で仙台へ。伊丹空港から仙台空港へ。仙台空港は完全バリアフリーの鉄道が走っています。地方空港の場合、リムジンバスしか走っておらず、車いすだとタクシーを利用せざるを得ないことがありますが、仙台は快適。

仙台空港駅。幅広の改札が複数あります。1つだけだと混雑時に、そこしか通れない車いすの人が通れない問題あり。スーツケースなど荷物が多い人も通るので、広くしているわけです。世界の空港駅で見られるデザインです。

駅舎は、空港2階と直結。横断歩道もなくシームレス。

東北の電車。扉はボタンで開閉です。寒いから。

隙間解消に車両から板が飛び出しています。ほとんど段差なく、素晴らしいです。車内のドア部分に点字ブロックがあるのは、日本では珍しいと思います。オーストラリアの電車でよく見たと記憶。

25分ぐらいで仙台駅に到着するので、トイレは必要ないと思うのですが、トイレも有り。

新幹線でも良く見るデザイン。180度移動なので、ちょっと使いにくいです。歩けない人には横付けデザインが良いです。でもまあ、車いすが入れるトイレがあるだけ良しです。


仙台には、2015年12月に新しい地下鉄、東西線が完成しました。国内地下鉄新規開業路線としては最後かもと言われてます。
驚いたのは、全ての改札が幅広。車いすユーザーに優しい。ベビーカーにも優しい。

券売機も最新式でした。足元が広くなっており、車いすも入る。液晶画面も見やすいです。

もちろん多目的トイレもあります。仙台地下鉄では、ひろびろトイレと呼称していました。誰でもトイレ、ゆったりトイレ、みんなのトイレ、様々な呼び方がりますね。

もっとも利用者の多いだろう、仙台駅のトイレ。使おうとしたら、使用中でした。貼り紙もありました。不正利用があるのかもしれません。問題点は、中が見えないこと。時間のかかる障害者が利用しているのか、カップルがいちゃついているのか、タバコを吸ってサボっているのか、ホームレスが洗濯しているのか、何もわかりません。

これが米国だと一般便房の中に、ゆったりトイレがあり、下も30センチぐらい開いており、誰がいるのか、車いすがいるのか、外から判ります。犯罪予防、不正予防のため、完全個室な日本の多目的トイレも改良の余地があるでしょう。

地下街の案内表示。わかりやすいですね。

広いホーム。ホームドアも完備。シースルーな部分もあり圧迫感なし。

段差なし。隙間なし。完璧なバリアフリー。ホームに櫛形ゴムを付け加えて、隙間をなくしています。新規路線の地下鉄だけでなく、利用者の多い既存の路線でも、こうやって段差や隙間解消をして欲しいものです。台湾、香港、シンガポールなどはそうしていますから。日本は一度やったものを変更するのがとても苦手。

感動的な、隙間なしの電車とホーム。こんな良い事例。東京でどうしてやらないかなあ~

車内は小さいです。利用者も多いとはいえない街ですから、混雑もありませんから大丈夫。

車内の車いすスペースにあった固定ベルト。バスで見ることはあっても、電車にあるなんて、初めて見ました。使う人はいるのだろうか? これだけは無用の長物。不必要な設備。やりすぎだと思います。 

扉の上にあるモニター。見やすいですね。 

仙台から、終点の八木山動物公園で、折り返し、宮城野通駅で下車。やっぱり幅広改札。 

宮城野通駅のトイレは、多目的が2つありました。福岡の七隈線と同じですね。個人的には、多目的トイレが1つに、一般便房に広い簡易型ゆったりトイレをそれぞれ1つが良いです。

多目的トイレは、ユニセックス。男女兼用。ゲイ・レズビアンも使えるでしょう。便座の横づけが左右別になっているので、使いやすい方を選ぶこともできます。

めちゃくちゃ広いトイレ。ちょっと豪華すぎ。広すぎ。


こちらは、JR仙台駅。改札の1つが幅広ですが、できれば複数欲しいところ。まあ通行量が少ないですけど。東京などでは、1つしかない幅広改札にどんどん人が押し寄せ、車いすの人が通れない問題が起きています。

車いすは別通路での表示。私は通りません。勝手に乗って降ります。幅広でエレベーターあって、ホームと車両に段差なければ、わざわざ別離して、特別対応をする必要なし。

JR仙台駅の一番賑やかな改札。幅広改札が一つ。混雑しているときは、がっちんこして車いすが通れないことも。スペースはあるので、幅広改札を2つにして、それぞれ一方通行にすれば、ストレスがなくなります。

混雑する駅では、幅広改札が複数欲しいなあ。それは車いすユーザーの願いです。