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シンガポール バリアフリー写真

 
シンガポール MRT 地下鉄  (2013年 撮影)

バリアフリー旅行の勉強会 ビッグアイ トラベルサロンのメンバーで、シンガポール個人旅行へ。私を含め、7名(車いす4台、杖1名、高齢者1名、大男1名)。移動は公共交通。MRTは完全バリアフリーで便利!

自分達で切符(ICカード)を買って、MRTに乗ります。介助はつきません。段差ありませんから。参加者は優れたバリアフリーに感動していました。

日本で設置が求められるようになったホームドア。MRTは完備です。地下では完全に天井まで。透明なアクリル板で開放感があります。

 

車内も広く、車いすスペースも多くあります。車いすで自由に動けるのは良いですね。エレベーターも広く、大きな電動車いすでも可能。手動車いすなら2台は入ります。

 

シンガポール メトロ  (2008年 撮影)

13年前の初訪問時は「地下鉄に車いすは乗ってはいけない」という、動く権利すらない、ひどい状況だったが、現在は地下鉄全駅にエレベーターがついておりバリアフリーが実現。素晴らしい変化!チャンギ空港へと伸びたメトロは、ユニバーサルデザイン。荷物の多い人もいるので改札も広い。ちなみに切符ではなく、非接触 ICカード。チャージをするのに自動販売機を使いますが、便利な課金システムです。

昔から有名な、転落防止のための開閉ホームドア。シースルーで開放感があります。車内は広くてシンプル。

華僑、マレー系、インド系、フィリピン、西欧人など、色んな人たちが住むシンガポール。「ドアに注意」の警告も、4カ国表示。マナーの悪さを、法律で厳しく規制しようとルールで縛るのがシンガポール流。地下鉄車内の看板にも、タバコを吸うと、1000シンガポールドル(7万8000円)など、大きく表示されています。

市内へと続くメトロへの乗換ホーム。地上にくれば転落防止柵は無し。車両とホームの段差がゼロなのがとても嬉しいです。日本では少ないですから。

ホームへはエレベーター、エスカレーター、階段と複数のアクセス方法。 広い天井も嬉しいですね。

車内には、車いす用のスペースが有り。トイレにも車いす用が完備されています。街中のバリアフリーはこれからですが、メトロ全駅がバリアフリーなのは非常に嬉しい。シンガポールを自由に行動できるから。

このように、設備のバリアフリーは整備されつつありますが、人々のマナーは最悪。自分のことしか考えていない人が多い。メトロで、我先にと駆け込んで座席を取る人が多い。それも元気な若者がたった一駅のために。年配者を押しのけている光景には悲しくなりました。子どもも過保護に育てられ、偉そうに座席に座っています。他者への思いやりは欠如。エレベーターも譲り合いは無し。品のなさ、運動不足の若者。心のバリアフリーはこれからです。

 
ユニバーサル スタジオ シンガポール

シンガポールを紹介する旅番組は数あれど、紹介されることのない。なぜなら大阪にあるから。大切なテレビのスポンサー。日本にあるから行っても仕方ないことはない。シンガポールのユニバーサルスタジオは、大阪よりバリアフリー! 心が!

設備はまあ同じだけど、歩けない私、ちょっと歩けるけど車いすな女子達、皆が全ての乗物に乗れました。日本だと「歩けない」だけで乗せてくれませんが、シンガポールでは「自力で移乗できるか」が判断基準。自分達で乗り移って、絶叫マシーンや面白いライドも楽しめました! どうして日本はダメなのだろう? ちなみに本家ハリウッドでも私は全部乗れました。

日本にないトランスフォーマーのライド。回転する絶叫マシーン。いずれも乗場まで車いすでアクセス可能。車いすトイレもあります。ただ激しいので、乗るのは自己責任で。

エジプトエリア。映画「ハムナプトラ」の世界。この乗物が一番面白かったです。日本じゃ出来ても、歩けないという理由だけで乗れないかも。。。 自力で移乗できると、乗せてくれるといいんですが。 

ジュラシックパークのエリア。乗物に乗らなくても雰囲気だけで楽しめます。

平日で混雑していなかったこと、車いすは優先的に乗せてくれることもあり、全てのアトラクションを制覇。こちらも車いすで乗場まで行けたので、乗り移るだけ。安全のためか係員が隣に座りました。

 
マーライオン (2013年 撮影)

ど定番の観光スポット。道路から階段しかなく、車いすのアクセスは大変なんですが、やっぱり外せないので行きました。東にあるホテルの階段に、昇降機があるので、係員を呼んで使うのが、一番のアクセス方法。あるいはずっと500メートルぐらい東側で、道路と海岸が段差ない箇所があるので、そこからアクセス。いずれにせよ、エレベーターやスロープ、マーライオンの近くに分かりやすい車いすアクセス方法が欲しいところ。

マーライオンから、ベイサンズまで歩く途中、公衆トイレを発見。きっちり車いすマーク付き。新しい建物には、車いすトイレの整備が標準に。嬉しいですね。

マリーナ・ベイサンズの展望台。もちろん車いすOK。景色は抜群です。車いすトイレもバッチリ。

  
ガーデン・バイ・ザ・ベイ (2013年 撮影)

ベイサンズの展望台からも眼下に見えていた、2012年オープンの注目スポット。すごい植物園。もちろんバリアフリー。有料施設として、2つの大きなガラスドーム。

「クラウド・フォレスト」という、人工の山から滝が流れる施設。入った瞬間に、滝つぼでマイナスイオンが飛び散る。匂いもあるし、五感で感じる素晴らしい施設。

 

順路は段差なし。山の廻りをぐるりと一方通行の遊歩道があります。最初に最上階までエレベーターで移動します。一般はそれからエスカレーターでの移動となりますが、車いすや高齢者、ベビーカーなどは、エレベーターでの上下移動が可能です。

順路案内。川沿いのウッドデッキは最後は階段があるため、車いすの人はこちらへの案内。これなら最後に階段があって引き返すなどありません。表示のバリアフリーですね。


バス停 (2013年 撮影)

ノンステップバスの表示があり。わかりやすいですね。

 
就労支援施設訪問 (2013年 撮影)

現地の就労支援施設を訪問しました。障害者を主とする就労困難者に対する就労の場を提供するNPO。障害者に限定していないところが、日本と違うところ。雇用の創出、マッチング、就労支援をしています。 詳しくはこちらを Bizlink

 

 
ホテル (2013年 撮影)

豪州資本の、そこそこ良いホテルに泊まりました。車いす対応部屋は各階に一つあり。つまり複数あり。これはシンガポールでは珍しいそうです。日本同様に1つとか2つが主流。でもこれから変わってくるでしょう。館内図のように、車いす対応部屋は、バスルームを確保するために少し広くなっています。


シンガポール チャンギ空港  (2008年 撮影)

日本と同じように、男女トイレの真ん中に、車いす専用トイレがあります。シンプルで十分なデザイン。水飲み場も、低いものが用意され、バリアフリーへの配慮がされています。ただし、車いす用のトイレで私が用を足そうとがんばっていると(麻痺しているので時間かかる)、インド系の若い掃除婦さんが、鍵をかけているのに、それを開けて、覗いてきた。そして、用をしている私をみるなり ” SHIT (クソ) ” と言い、出て行った。しかも鍵を閉めなおさないで。普通  ” sorry (ごめん) ”でしょう。車いす用トイレの利用者が珍しいのかもしれませんが、空港従業員の態度は悪すぎです。

空港内は、インターネットが無料。 自由に使えるパソコンが、空港のあちらこちらに100台以上は置かれています。ただし通信速度は遅いです。 車いすでも使いやすいように低い台もありました。