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姫路 太陽公園

2021年

高速道路の山陽自動車道を走っていると、姫路の西で、西洋の城が見える。その異様な姿はいつも気になっていた。太陽公園という小さなテーマパークで入城もできる。ようやく訪問する機会が訪れた。

この城のモデルであるドイツのノインシュバンスタイン城は、1994年に私は訪問している。色んな人に担がれて城の中を見学したエピソードは、高校の英語教科書にとりあげられたり、読み聞かせ絵本のエピソードになったりした思い出深い場所。

駐車場の上に、ウエルカムハウスがある。スロープで上がることも可能だが、近くに駐車することもできるので、車いすであることを係員に告げて、了解を得て、車いすマークのある駐車区画、便利なところに停めさせてもらった。

入場券を買って、いざ白鳥城へ。モノレールを使って上ります。段差も隙間もなく、完全バリアフリーです。素晴らしいですね。

モノレールで城の近くへ。迫力に圧倒されます。坂道を上って、お城のメインゲートへと進みます。

お城の入口。中庭を通って、城の中へと入ります。

立派な城。外見だけの張りぼてで、内部はホールがあるだけの、がらん堂かと思ったら、7階建てだったかな。かなりの多層構造になっており、展示物があります。よくこんなの作ったと関心するばかり。エレベーターも3機あるので、車いすでも余裕で見学できます。失礼ながら、バリアフリーであることに、ビックリ!

王の間? なんかそんな感じのところ。

ハロウィンが近かったので、それに関連しての展示かな。微妙なチープ感。窓からの景色は最高。

城の中も、なかなか見応えがあります。装飾もされているので、映画やドラマ、写真の撮影によく使われるそうです。ちょうど「ルパンの娘」映画版の撮影が行われたと掲示がありました。深田恭子さんも、こられたんですねー。

ドイツの木製人形さん達。異様なお城の雰囲気。マネキンや人形たち。小さい子供にはちょっと怖いかも。

モノレールに乗って帰ります。城側の乗降場もバリアフリーで嬉しくなります。

田舎にポツンと現れる西洋のお城。内部も立派でした。入場券を払って見る価値はありました。

太陽公園は、お城だけでなく、世界の石像遺跡でも有名です。城のエリアから、歩いて3分。石のエリアに到着。

モアイ像がありました。目が描かれているので、ちょっと怖いです。

ふくよかな女性像。現代の女性は、やせている人が美人とされる傾向が強いですが、昔は、ぽっちゃりが美人だったのでしょう。

韓国の石像。メキシコ、中南米、中央アジア、アフリカ、欧州など、世界中の石像が、あちらこちらに展示されています。どうやって作ったのでしょう。製作費はどうしたのでしょう? まず数に圧倒されます。

中国西安の兵馬俑もあります。私は西安の兵馬俑を訪れたことがあるのですが、それにも劣らない。距離が近いので、中国のより見やすい。もちろん本物とレプリカの違いはありますけれど。ここでは手軽に見れる。

どこもかしこも石像だらけ。夜に歩いたら、怖いでしょう。。。

万里の長城。ミニバージョン。がたがた道なので、車いすは注意が必要です。横に車道もあるので、帰りはそちらを通りました。

万里の長城の坂道を抜けて、池のあるところへ到着。この奥の山肌に、ピラミッド、スフィンクスなどもありますが、かなりの坂道なので、車いすで行くのは困難です。池の辺りで散策は終了。

右手の奥に天安門広場があるので、そこには段差なしで行けます。この石のエリアには、福祉施設、老人ホーム、障害者授産施設などが立ち並んでおり、そこにつながる道路があるので、そこを通ることになります。

天安門広場。よくこんなところに作ったなあと感心するばかり。遠足できたら、ここでお弁当が良いでしょう。太陽公園。思ったより、ずっと楽しめました。広いので歩き疲れます。いい運動になりますよ。


書写山円教寺

太陽公園を見学し、昼食を食べた後は、映画「ラストサムライ」のロケ地としても有名な「書写山円教寺」へ。大晦日NHK「ゆく年くる年」除夜の鐘でも有名ですね。駐車場から、ロープウェイで書写山に上ります。ロープウェイ乗り場はバリアフリーに。エレベーターがつき、乗降場も段差隙間なし。嬉しいですね!

ロープウェイ山上駅から、少し坂道を進むと、円教寺の入口があります。入山料(拝観料)500円を払って、中へと入ります。本殿まで1キロの山道。有料のマイクロバスも運行していますが、車いすでは乗れないので、歩くことにしました。

慈悲の鐘に到着。右が参道ですが、とてもじゃないけど、車いすNGな急な山道。左側はミニバスが通る車道。舗装されていませんが、なんとか進めそうです。

バス道を進みます。かなりの傾斜です。平均5度とかありそうな。スキー場の初心者ゲレンデといった感じ。同行者に押してもらって進みますが、かなりの体力です。いくら腕の力が強くても、車いす単独では無理。電動車いすなら大丈夫でしょうが、ガタガタ道なので車いすを壊さないように注意ください。

20分ほど、ひたすら坂道を上がり、十妙院の前に到着。もはや山登り。寺を参るというより、トレッキング。深い森なので、森林浴。紅葉の季節は最高でしょう。夏に来ると暑さで地獄でしょう。

円教寺のメインである、摩尼殿へと行きたいのですが、階段のある道になりました。ここでギブアップ。同行者には行ってもらって、私はこの辺りで休憩して、待つことに。

電動車いすの猛者、姫路の田村さんが、バス道を通って摩尼殿へと参拝したことは知っていたのですが、下写真の左へと続くバス道の坂が、あまりにも急で、ガタガタで、同行者も介助は無理と拒否。私もかなり危ないと判断し、円教寺のメインとなる部分へ行くことは諦めました。本当に参拝を望むなら、ミニバスの座席に乗り移って移動するのが良いでしょう。バス停から摩尼殿へは、坂道も急でなないようです。

太陽公園でも歩きまくり、書写山でも山道を進み、疲れました。ロープウェイからは姫路の綺麗な景色が見えるのが救いです。車いすでの円教寺。ミニバスに乗れなければ、ちょっと無理です。何でも現場を訪問しないとわからないもの。