■パン・ヤード
トリニダード・トバゴは、スチールパン(スチールドラム)の発祥地として有名。
20世紀に唯一発明された楽器として、国民も誇りを持っている。 ※詳しくは、専門サイトに。
そして、なんといってもカーニバル。熱狂の渦です。
カーニバルは、毎年2月か3月(年によって違う)に行われるのですが、
なにぶん情報の少ない国。ましてや車イスの情報なんて。
というわけで2年計画でカーニバルに参加する計画を立てる。今回は下見で1月の正月に訪問。
カーニバルは、いくつかの見所がある。
小林幸子なんて鼻くそちゃん、ど派手な仮装コンテスト。パレード。酒池肉林の宴。
カリプソ(カリブの音楽)コンテスト。ソカ(ダンス音楽)のイベント。そしてスチールパンの大会だ。
世界中のカーニバルの中でも類のない輝きを放つもの。
それは、年に一度のスチールパンの全国大会「パノラマ」。 圧巻です。
予選会が各地方で行われ、勝ち残ったチームが、ファイナルに進みます。
おらが街の名誉にかけて競い合います。何十人もの人が演奏するパンのハーモニーは感激ものです。
その練習風景は一般にも開放され、カーニバル本番前には、毎晩、熱心な練習が繰り広げられる。
地元のサポーターも応援にかけつけます。皆、真剣です。日本でいう高校野球みたいなもの。
ということで、カーニバル本番の1ヶ月半前に潜入した。
夜になって、目玉のパンヤードを巡る。
きちんと観光案内の地図にも、パンヤードが記入されている。なんて親切なのだ。
首都ポート・オブ・スペインにも、幾つかパンヤードがあり、歩いていけるとこも多くある。
毎晩、どこかのパンヤードを訪れて、最高の音楽に身を寄せれるというこのうえない幸せがあります。
来日したこともある過去優勝を何回もしている「レネゲイズ」というパンヤードの話から、
団地の中にパンヤードがあった。
パノラマ本番前は、毎晩遅くまで練習があるから、地域住民は音色と共に生活している模様。
毎晩、深夜までパンの澄んだ音を聞いていたら、自然と血に染み込むだろう。
(トリニダードは、小さな島なので人口は密集している。他のパンヤードも住宅の真中にある)
正直、驚きました。日本だと「騒音だ!」と、街中に青空天井で練習なんてできないだろう。
この辺りが、チームが地域の一部であり、誇りであり、人々のつながりを蜜にしている。
なんて、素晴らしいのだろう。
仕事を終え、勉強を終え、演奏者が集まってきます。
練習内容は、真剣そのもの。リーダーの指示が飛びまくります。皆が一日何時間も練習しています。
すごい情熱です。
スチールパンは、テーマパークや大道芸、CM音楽やテレビなどでも聞くことがありますが、
一台での演奏であったり、多くても数名の演奏であることがほとんど。
本場の特徴は、ベースの大きなスチールパン。その重点音は迫力満点です。
小さいのから、大きいのまで、6つほどのパートがあり、それぞれ10名以上が担当しています。
その迫力たるや、訪れたものだけが感じれる特権です。
有名なチームのパンヤードには、サポーターも多く訪れるためか、BARもあります。
このレネゲイズのパンヤードには、なんと広告看板までありました!
カーニバル本番直前になると、多くの人が訪れるのでしょう。 うーん、すごいですね。
レネゲイズのパンヤードで、声をかけられた変なおっちゃんです。
応援席に座りながら、私に詩を書いてくれました。
ただ、その後に「小銭をくれ」とせがんできたので、詩をサイトに掲載しようと思ってたけど載せません。
どこの国であろうと、断固として「小銭をくれ」攻撃には拒否する私です。
■頑張れ! オールスターズ!
首都ポート・オブ・スペインに到着した最初の夜。
賑やかなダウンタウンを散歩した後、パンヤードの散策に出かける。
最初に訪れたのは、" Trinidad All Stars
"。 その理由は、ダウンタウンから近かったから。
入口には、サポーターの溜まり場のBARがあって、イングランドのサッカー場みたいな雰囲気。
まだ時間が早く、個人での練習しかしていなかったので、BARでビールを買って、飲みながらふらつく。
そこに3名の飲べえさんがいた。話しかけてみると仲良くなった。ビールも2本おごってくれた。
飲まされた。話も聞いた。音に酔いしれた。マラカスまでプレゼントしてもらった!
他のパンヤードも訪れたかったが、ずっとここで滞在してしまった。
彼らは、「夜は危ないから、君のゲストハウスも遠いから、車で送るよ」と言ってくれていた。
確かに歩いて40分以上かかり、暗闇の道を帰らなければならないからね。私は気にしないんだけど。
送るから、ということなので、飲まされ、騒いだのだった。
とはいえ、酔っ払った人の車に乗るんだから、送られているとき、ちょっと怖かったよん。
お土産にマラカスまでプレゼントされ、私はすっかりオールスターズのサポーターになっちゃいました。
2003年再訪する予定だが、またパンヤードで彼らとビールを飲むことが楽しみです。
それと、2003年のカーニバルシーズンに、彼らの家に泊まれないかなー。
ホテルの値段が倍以上に跳ね上がり、お金がかかるし予約も難しい。
現地に知り合いを作ってからカーニバルに参加しようというアイデアで、
今回の旅の裏目的は、友達作りだった。その結果がどうなるかは、2003年の報告をお楽しみに。
また、不思議だったのは、「チャプチャプ」という単語。
トリニダード・トバゴの公用語は英語だが、現地なまりが強い。
彼らが使う「送る」という単語は「チャプチャプ」だった。英語といっても色々です。
ところで、帰国後、2002年のカーニバルをネットでチェックすると、
なんと オールスターズが、パノラマで初優勝!
うるうる。初めて訪れたパンヤードのチームが優勝するとは。
サポーターになったチームが、いきなり優勝するとは。
優勝実績のあるチームを応援しようか悩んだけど、ビールまでご馳走になったんだし、
オールスターズを応援することにした。良かった。良かった。
・練習場に掲げられた、「調和」「修練」「規律」の文字。
・真剣に練習するオールスターズのメンバー。
・陽気なサポーターたち。
きっと彼らは、もう最高の気分だったでしょう。来年のパノラマで連覇してほしいものです。
その宴には、私も参加できることを願っています。騒ぐぞ!
■サバンナ公園
カーニバルが行われる会場は、街のど真ん中に広がる広大なサバンナ公園。
敷地内にはサッカー場が何面も、ラグビー場もありました。
カーニバル本番は、ここが人で埋め尽くされるということです。
2002年カーニバル会場の看板です。
来年は、観戦に来るぞ!
中に潜入しました。
扉が開いていたので、勝手に入ってみました。
警備員がいたけど、「見てもええでしょ」とアイコンタクトして、堂々と入っちゃった。
車イスでも席を選べば、十分に観戦できますね。
ただ割れたビール瓶のかけらなんかが心配です。パンクしそうで。。。
いやー、本当にサバンナ公園は広いです。
一周しましたが、スタンド席の会場は遥か遠くになっちゃいました。
しかし、人口密度の高い街のど真ん中に考えられないような、でかい公園。
都市にある、さえぎることのない芝生の公園としては、世界最大ではないだろうか?
北京にある天安門広場に行ったことがないけど、それより大きいと思うのだが。どうだろ?
とにかく、カーニバルにかける情熱が、サバンナ公園からの存在からも、ひしひしと感じとれます。
博物館を訪れました。ちっちゃかったです。
中には、ちょっと古いですが、過去のカーニバルの衣装が飾ってました。華やかです。
NHK紅白歌合戦の小林幸子や、美川憲一、浜崎あゆみなどの衣装関係者は、カーニバル必見です。
歴代の仮装コンテスト優勝者(キング&クィーン)の衣装を写真で見ましたけど、えげつないです。
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