■ローカル列車
マドゥライから、海に沐浴する聖地ラムシュワラームまで、夜行のローカル列車。26ルピー(80円)なり。
インドの鉄道は車いすにとても優しい。マドゥライ駅でも、設備など書かれた看板があった。
トイレ(どこにあるか不明)、水飲み場(低いのがある)、ランプ(スロープのこと)、券売所(低いカウンターがある)、貸し出し用車いす、とある。親切ですね。

この写真は、ラムシュワラーム駅のスロープ。
田舎駅だが、しっかりバリアフリーされているのです。鉄道だけは本当にバリアフリー。他は???

ラムシュワラーム到着は、夜明け前。
ほとんど全ての乗客は待合室で寝る。夜明けと共に海で沐浴しに行くのだ。
私も真似をして、空いているスペースに転がった。2時間ぐらい寝て、夜明け前に出発。

駅を出ると、真っ暗。地図を持っていないし、どの方向にいけば寺院のある沐浴海岸に行くのか、わからない。
多くの人はバスか、リキシャに乗るが、歩きもってホテルを探したかった。
私の方向感覚は非常に優れていた。
駅は中心部から2キロぐらい離れていたが、道路の整備状況、住宅や商店の雰囲気、
それらを総合的に判断して、うまい具合に町の中心部にいくことができた。
日が昇ってからは、寺院に集まる観光バスや自動車、ホテルもみかけたので、海岸は容易に発見。

夜明けの海岸。ベナレスではガンジス川だが、ラムシュワラームではインド洋。タミル人の聖地。
海にむかって、巡礼者がはしゃぎながら波に打たれたり、お祈りをしたりしている。
ビデオ: 沐浴の様子

車いすの変な人は、注目されます。一緒に写真をとって欲しいといわれました。嬉しいことです。
巡礼服を着ていない右側の若者達は、ハイデラバード出身。
ムスリムの人達で、私のように異教徒の観光客でした。違う地方からも、やはり観光で来るようです。

海と寺院は、すぐ近く。海で沐浴した後は、寺の中でお祈り、巡回をするらしい。
シャワーもあったり、お香が焚かれていたり、神秘的です。聖地なり。

ただし寺院には段差があり、車いすの私は奥まで入れませんでした。
だから写真で使われる、インドで一番長い回廊も見ることは出来ず。
私が信者で、黒い巡礼服をまとい、祈りたいと願えば、まわりがなんぼでも助けてくれるでしょうが、
無理してまで、中を見たい、お祈りがしたいとは思いませんでした。
■ホテルがない
夜明け頃、駅から海まで、町の端から端まで歩いたが、車いすで泊まれそうな宿はなかった。
どれも段差があったり、下が食堂で、上が宿とか、階段が多かったりと、困った。困った。
夜行列車で来たので、昼間はホテルで休んで、夜行バスか何かで、次の都市に移動したかった。
仕方ないので、海での沐浴を見学した後、バススタンドへ移動した。
マドゥライへのローカルバスは、15分毎と頻繁に走っていたが、
インド半島の先端カーニャクマーリへはバスが少なかった。一日に3本とのこと。
出発は14時のため、5時間ほど待たなければならなかった。
どこか休憩するところはないかと、ぶらぶらしていると、あるおじさんがホテルに私を連れていった。
部屋にゴザがあるだけでベッドはなし、扇風機もなし、外に水桶があり、身体を洗うことができる。

50ルピーぐらいかなと思っていたら、200ルピー(600円)と言われ、これじゃ寝ないと外に出ようとすると、
ホテルの人と揉めた。喧嘩になった。殴り合いはしなかったが、本気で警察に通報しようかと思った。
一旦部屋に入ったのだから、200ルピーを払えと主張する。ビタ一文払う気はなかったが、
鬼気迫っていたので、結局20ルピーを支払った。ひょっとして紹介料を支払ったかもしれないから。
とにかく、ムカついて気分が悪い。
バスの出発まで時間がある。待合室はない。静かなところで横になるが蝿が多くて、寝れるものじゃなし。
暇なので、散髪屋で髭を剃って気分転換。10ルピー(30円)なり。
父親の手伝いをする少年が清かった。ホテルで揉めた一件も、髭を剃ることで、心機一転することができた。

ラムシュワラームから、カーニャクマーリまで、ローカルバスは、途中乗車下車を繰り返す。
舗装されていない状態の悪い道も通るから時間はかかる。9時間かかった。
距離にして、300キロ弱であるが、値段は95ルピー(300円)なり。 インドの物価、恐るべしです。
■旅行中の交通事故が怖い
南インドの都市間移動は、鉄道よりもバスが主流となっている。
とはいえ、道路状況が悪く、狭い道。歩行者、リキシャ、自動車、バスが入り乱れ。
片側一車線の道など、反対車線にはみ出ての追い越し合戦。
大きなバスを操り、外灯もなく、暗い夜道で全速力で走らせる運転手は職人技。
こんな道路では事故が多いだろうと、窓から手を出して車体を触ると凸凹。擦った跡も多数。
よく見ると、運転席横のサイドミラーが無いではないか! 衝突して取れたのだろうか?
当然、危なくて、窓から手を出すことはできない。
他のバスも観察すると、サイドミラーの小さいことに驚く。
通常バスには大きなサイドミラーがついているが、南インドのバスは、こぶしの大きさ。
ぶつからないように最小限に小さくしているのだが、それで見えるのだろうか?
現地で出会った旅行者に、バスの話をすると、
彼も事故が怖いから、バスの前方には乗らず、必ず後方に座るようにしているとのこと。
世界を旅して何が一番怖いかというと交通事故。命を落とさないように自己防衛できることはしなければ。
NEXT / 目次 / 旅コラム
 |