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ブラジル コンフェデレーション杯7

2013/06

世界で最も美しい街の一つ「リオ・デ・ジャネイロ」


聖地マラカナン・スタジアム

コンフェデ開幕戦の翌朝、飛行機でリオに移動。ブラジルサッカーの聖地マラカナンで「イタリア×メキシコ」を観戦した。

マラカナンスタジアムへのアクセス。基本は地下鉄。最寄駅は、3つある。座る座席のエリアによって導線が違う。降りる駅が振り分けられていた。巨大なので、時間に余裕を持って動く。

リオの地下鉄、エレベーターのない駅が多いのだが、エスカレーターがあるのでなんとか利用できた。車いすでも独りでエスカレーターは乗れるのですよ。バリアフリーのない(エレベーター無し)時代に取得した技術。五輪が開催されるころには、全駅にエレベーターが設置されることを期待したい。バリアフリー整備はこれから。

かつて20万人を収容したという、マラカナン・スタジアム。10万人なら理解できるが、本当だろうか? 現在は改修され、同じ大きさで8万人の収容。座席が狭かったこと、立ち見がいたことが原因だろうが、盛り過ぎ。

改装されたとはいえ、古いスタジアムだから観客席の傾斜が緩い。車いす席は後付けで作られているため、そこに観客が座ると、後ろの座席の人がピッチを見る視界を遮る。また出入口付近に設置のため、立ち見客が出て、人が溜ったりと、バリアフリー的には悪いデザイン。車いすの観客は、ほとんど会場にはおらず、ブラジル戦以外だと、W杯本番もチケットは簡単に取れるかも。

隣席のブラジル人と仲良くなり、ビールをおごってもらい一緒に熱狂。彼はブラジルで1,2を争う、サンパウロの人気クラブ「コリンチャンス」のファン。クラブワールドカップで日本にも応援に来ていた。電車内で騒ぐと、いつも駅員に怒られたと笑っていた。

試合は、イタリアの悪童バロッテリが大活躍。点を取る仕事だけする気まぐれ屋さん。米国W杯で活躍したロマーリオを思い出す。肌の色がまっ黒なので差別的なチャントが叫ばれていたが、最後には観客を虜にして、絶賛するチャントに変化。

ブラジル人は本当にサッカー好き。そしてサッカーをよく知っている。観客の目も肥えている。いいプレーには拍手と歓声。悪いプレーにはブーイング。ただマナーの悪い人がいるのもブラジル。大混雑の帰りの歩道橋。横入りしてきた若いカップル。男性はくわえタバコならぬ、マリファナを吸いながら歩いていた。呆れてしまう。


リオ観光

新・世界の七不思議の一つだと言われる、岩山に立つキリスト像「コルコバード」。バスの番号を調べると、422番。しかし階段のあるバスで、ノンステップのバリアフリーでなし。仕方なく、タクシーで、登山電車の出発する駅へと向かう。セントロから15~20レアル(約1000円)。

麓からの登山電車。乗場は傾斜はあれど段差なし。車両への乗り込みもスロープを用意してくれる。障害者割引が適用され、23レアルで乗れた。行き帰りの電車にはサンバの楽団も乗り込み、賑やかで楽しい。山の頂上に着くと、エレベーターとエスカレーターを使って、キリスト像の下までいけた。リオの街が一望。素晴らしい景色。

建設の様子を写真で見たが、登山電車で材料を運び、足組みを作って、固めて流す。難工事ではあるが、七不思議までとはいかない。ただここに作るという発想がすごい。

このキリスト像は、リオの街のどこからも見えるようになっているが、かなりの距離がある。その姿は岩山の先端に刺さる白い十字架にしか見えないが、ニューヨークの自由の女神や、日本の田舎にある観音像とは違って、遠目でも、宗教的な効果あり。キリスト教の威厳を伝える意味もあるのだと、現地に行って初めて知った。

 

もう一つの景勝地。砂糖パンという意味の「ボン・ジ・アスカール」。コパカバーナ(海岸)からトンネルをくぐって歩いて行った。障害者割引はあるようだったが、ブラジル人のみ適用で、正規料金53レアルを払う。ケーブルカーを2つ乗り継いで、岩山の上へ。夜景が人気みたいだが、時間の都合で夕方の訪問。車いすでも見れるように、リフトやスロープが用意されており、何の問題もなく観光ができた。嬉しい!!


リオの対岸 ニテロイ

美しい湾の対岸にニテロイという街がある。橋もあるが、船も頻繁に運行され、リオのベッドタウンの一つに。カリオカ(中心部)から、船に乗って、行ってみた。海からリオの街を眺められること、オスカーニーマイヤーの建築を見ること、この2つが理由。

車いすは無料で乗せてくれた。高齢者や障害のある人は優先搭乗があり、入口は別だった。船の中には、日本のシルバーシートみたいな優先席があり。通勤時間は混雑するだろうから、必要な配慮。船に乗っている時間は15分ぐらいだからトイレは使わないだろうけど、車いす対応の広いトイレもあった。

ニテロイでは、海沿いを歩いて1時間弱、ニーマイヤーの建築を見る。走っていたバスがノンステップだったので、帰りはバスで船乗場まで戻った。ニテロイは、リオと違い物価が安い。ブラジルのレストランはビュッフェで、計り売りが多い。100グラム=1.79レアル(90円)と、リオの中心街の半値だったりした。

ちなみに物価の高いブラジル。マクドナルドのビッグマックは12レアル(600円)だった!普段、旅行中は現地の食事しか食べない私だが、ブラジルの食事があまり美味しくないので、マクドナルドを食べたい!と珍しく思ったが、高いので止めた。食堂でランチを食べたが、やっぱり味はイマイチ。高級レストランでもビュッフェのブラジル。作りたてを提供するわけでないところからも想像してください。


住みたい街!

世界中いろんな場所を訪問したが、リオ・デ・ジャネイロは景観が最も優れている街だと思う。南米では一番!海と山、緑と風、美しい砂浜とセクシー美女、喧騒と優雅さ、都会と自然が適度なバランス。似たような街は、南アフリカのケープタウン、アメリカのサンフランシスコ、フランスのニース。日本なら神戸。治安の悪い場所や物価の高さは問題だが、住んでみたいと思う街。

訪問するまで、そんなに良い印象を持ってなかったから意外である。何でも実際に自分の目で見ないとわからないものです。


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