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ヨォロッパ一周大冒険(2)

1994/07 - 09

パリ / フランス


ホテル探し

二カ月に渡るヨーロッパ旅行のスタートは、フランスの首都パリ。これからの長い旅行を控え、お金を節約するために、ひたすら安いホテルを探した。苦労して見つけたホテルは、1部屋を3人でシェアするもの。

部屋で荷物を降ろし、1日中ホテルを探した疲れを癒しながら、ルームメイトであるフランス人と話していた。すると、ちょうど新しいルームメイトが入ってきた。彼はスロバキアから来たと自己紹介をし、我々に「部屋が一緒なのでよろしく」と缶ビールを差し出した。スロバキアはビールが有名なところなのだ。隣国のチェコにはピルゼンという世界的なビールの産地がある。ピルスナービール(日本のほとんどのビールがこれに当たる)発祥の地。ドイツ南部から、チェコ、スロバキア、この辺り一帯は、ビール大好き民族の住むところ。

出されたビールは、バックパックに詰めこんでいただけなので、常温でぬるかった。日本だと「冷えてないビールを出すなんてとんでもない」と考えられるかもしれないが、世界には常温で飲むビールや、暖めて飲むビールまである。冷えてなくても気にしない。ガンガンに冷やすだけがビールじゃないんだと思った。

このとき出されたビールは普通のドラフトビールだったので、冷えている方が、味はうまいと思う。しかしながら、ご当地名産のビールをくれた彼の心使いと、こうしてルームメイトになったんだから仲良くしようじゃないかという気持ちとで、ぬるいビールも最高にうまかった。私もお礼に、日本から持参した折り紙で鶴を折って、お返しをした。


公園

パリに行ったら、公園に行くことをおすすめしたい。無料だし。夏の暑いパリ。歩き疲れた昼間に、いつもベンチで昼寝していました。カップルがいちゃついていたり、子犬を散歩する老人がいたり、格好つけて新聞を読む人がいたり、スポーツしていたり、人間ウォッチングも楽しいです。美術館があったり、イベントが開催されたりもして、パリジャンになった気分を味わえます。

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ポンピドゥセンター

毎日パリの街を歩いてて、変な建物があるなーと思ってた。郵便局か何かで工事中なんやろなーとも思ってた。ルーブル美術館行くのにも、オルセー美術館に行くのにも、エッフェル塔に行くのにいつも通ってた道だ。

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それが、フランスの芸術センター「ポンピドゥセンター」とわかったのは旅立つ前日の夜。ルームメイトが、しきりに「ポンピドゥセンター」に行ったかと聞く。ガイドブックも持っていっていない私には、「なんじゃ、それ?」。聞くと、いつも通っているところにある変な建物のことだ。工事中だと思うくらい、パイプがむきだしの変な建物。ちなみに、設計は関西空港の設計者、レンゾ・ピアノ氏。フランスでもこの異様な外観について論議があったそうだ。

パリを発つ日の午前(飛行機が午後だった)に慌てて見に行く。朝9時から、12時まで、「ポンピドゥセンター」内の、5つの美術館、美術展をまわった。中は美術館のデパートなのだ。

短い時間しかなかったので、全部なんてとても見れなかったが、早足に廻った。金持ちになったら、年に一回「ポンピドゥセンター」に来て、芸術の刺激を受けたいと思った。

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ルーブル美術館やオルセー美術館もいいけど、ポンピドゥセンターはお見逃しなく。いや、ピカソ美術館も、ロダン美術館も素晴らしい。うーん、パリには見所が多すぎます。


ビール1杯の贅沢

パリに滞在中、習慣にしていることがあった。ホテルの近くのカフェで、ビールをグラスで一杯飲むことだった。地元民が集う賑やかな店だが、日の暮れかけの夕刻、ホテルに入る前に一杯サクッと引っ掛ける。樽から直接注がれるビールは、泡もきめ細かく、なんでこんなにうまいのかと思うほど。一杯のビール、パリ滞在でのささやかな贅沢だった。2か月の旅を控え、節約するところは節約するケチケチ旅行だったのだ。

パリを発つ前の晩、ちょうどカフェに通って5日目。いつもと同じようにビールを注文して飲み終えると、バーテンは「お金はいらない」と言う。

毎日、同じような時間に来てビールを飲む変な東洋人を見て哀れに思ったのか。たかが一杯ぐらいおごってやらーという気持ちなのだろうか。純粋に「ビールを飲みなよ兄ちゃん」「お金ないんだろう、サービスだから飲みな」という気持ちが嬉しかった。周りの常連客も微笑んで「飲みなよ」といってくれる。照れくさいのでバーテンの顔をまともに見られなかった。しかし、もうこのカフェには通えない。明日は、ノルウェーに旅立つ。やっと交流ができたのに、これでお別れなのは哀しかった。

これに味をしめたわけではないが、果物屋で、リンゴや桃を一個だけ欲しいと言うと、たいてい無料でくれることを覚えた。1キロ当たりの販売なので、1個なんて単位は小さすぎて値段が付けられない。「1つならサービスであげるわ」といつも貰っていた。旅行中のビタミン源は、いつも果物屋で仕入れた。貧乏くさくてスンマセン。


後悔

パリは、私の貧乏旅行の出発点。いかに安く旅行しようかそればかり考えていた。地下鉄も階段だらけで乗るのは難しいし、タクシーなんてとんでもない。だからひたすら歩いた。歩いたら面白いものが見れるが行動範囲は限られ、時間は有功に使えない。

また、食べ物も、スーパーなどでパンとチーズなど買って、サンドウィッチ作って食べる。パン屋でクロワッサンを買う。露天でサンドウィッチを買う、ファーストフードを食すぐらいで、1週間いたのに、本場のフランス料理を堪能もせず、最終日に一度だけ、カフェでランチメニューを食っただけであった。それも、たいした味でなかった。

今となっては、せっかくパリにいたのだから、少しぐらいお金を出してビストロとかでフランス料理を堪能すればよかった。この一回目のヨォロッパで貧乏旅行のココロの貧しさを感じたので以降は、一日に一度は、おいしいものを食べるようにしています。


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