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ヨォロッパ一周大冒険(4)

1994/07 - 09

豪華なシリアライン / スウェーデン&フィンランド


友達が来ない

ストックホルム駅のアイリッシュカフェの前で、友人と待ち合わせをしていた。そして一緒に船でフィンランドに行き、お母さんの家に滞在さしてもらう予定だった。しかし、時間になっても彼女は来ない。フィンランドのお母さんの家に電話してもつながらない。とりあえず、フィンランドに行くかと思って、一人でフェリーの乗り場へと向う。

ヘルシンキ行きのシリアラインのチケットを早々に購入し、ボーっとロビーで待っていると日本人のバックパッカーが一人いた。京都在住の大西さん。スペインのパンプローナで牛に追われ、モロッコでぼられ、この後はロシアと東欧に行くそうだ。暇なんで、声をかけると、すぐに意気投合した。結局ずっと船で行動を共にすることになる。一緒に食事し、船の中を探検し、酒を飲み、楽しい夜を過ごした。何時に寝たのかも覚えていない。

考えると、日本語を話すのも10日振りくらいだったので、余計に嬉しかった。結局、大西くんは私の部屋で寝た。私の部屋が一人貸切でベッドが余っていたからだ。フィンランドの友人は待ち合わせには来ず淋しかったが、新たな出会いもあって面白い。

大西さんとは一晩限りの旅の友だったが、思わぬところで運命の糸がつながっていた。シリアラインでの夜から一ヶ月後、バルセロナのサッカースタジアム「ノウ・カンプ」で出会った日本人が私のことを知っていた。初めて会ったのに私の名前まで知っていたのだ。

バルセロナで会った日本人は、チェコのプラハで大西くんと一緒に部屋を借りていたのだ。チェコでは市民が安価で部屋を旅行者に提供して小銭を稼いでいるとのこと。その時に、大西くんが車イス一人で欧州旅行している私のことを話題にしていた。不思議なところで点と点がつながるものだ。


最高の船旅

ストックホルム-ヘルシンキの航路はとても有名である。スウェーデンのシリアライン、フィンランドのバイキングライン、2つの会社が運行するがシリアラインの方が豪華らしい。と友人が教えてくれた。

シリアライン。度肝を抜かれます。13階建て、12個のエレベーター、中には、カジノ、ショッピングセンター(免税)、映画館、ゲームセンター、プール、カラオケとなんでもござれ。車イスの設備も当然、完璧です。

料金も安く、7000円くらいだったと記憶している。運賃ではなく、カジノやショッピングセンターでのお金で収益をあげているのだろう。現地の人も、旅行が目的でなく、買い物やカジノ目当てな人ばかりだった。

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夜、酒を飲んで酔っ払っらって朝寝坊。あわてて船を下りると降り口に、この船に一緒に乗る予定だった友人が出迎えていた。寝ぼけていたので、「きーじー」と声をかけられても、すぐに気づかなかった。ストックホルムで会うはずだった友人は体調を壊したので、先にフィンランド入りしてたということ。

大西さんとは一緒にフィンランドを旅しようと思っていたが、残念ながらここでお別れ。予定通り私はムーミン谷の近く、友人のお母さんの家に行くことにした。


フィンランド ホームステイ

北極圏に近いフィンランドの小さな田舎街。フィンランド人の家で1週間のんびり過ごす。朝は適当に起きて、寝て、起きて、小腹が空いたら、庭のラズベリーや野菜をつまんだり、散歩したり、読書したり、もう、のんびりしたもの。太陽が4時間くらいしか落ちていない白夜なので、時間概念もなくなる。サマータイムなので、夜11時まで明るい

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夏休みに田舎に帰るというのはこういうのかと、しばしの田舎暮らしを新鮮に思う。脳みそをからっぽにして、ここに来るまでの2週間頑張った一人旅の疲れを取る。ゆったりとした生活に、少しは張りをもたせようと毎日、近くの湖に泳ぎに行くことにした。友人も元水泳部だし、友人の弟も泳ぎは上手い。私も泳ぎは得意。百中央の水しぶきが、バタフライを泳いでいるのは私です。車イスは右の桟橋の先に置いて入水しています。

滞在してたのは、オリベシという小さな町で、商店もほとんどないのだが素晴らしい図書館がある。図書館には、本もCDもレコードもたくさん置いている。上の写真の公共湖ビーチ。氷河が削った湖なので、このビーチの砂は持ちこんで作ったものであろう。桟橋や、飛び込み台も完備している。もちろん無料。冬には、スケート場に変わります。こんな小さな町まで公共施設が整っているなんて、税金が高いのも頷けます。


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