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お兄ちゃんの夢(2)

2001/07

広州世界大観 / 中国


遊園地でレース

中国旅行3日目。広州に戻ってきた。ホテルでヨシと待ち合わせるが、遅刻常習犯のヨシはいつものように1時間遅れてやってきた。昼食後、私の強い希望で、中国の遊園地「広州世界大観」に向かった。

タクシーの運転手に、ヨシは広東語で行き先を告げる。連れていかれたところは、さびれた遊園地の入口。ロケットとかあって何か変だなと感じるし、入口は段差だらけでスロープもないのかと思いながら、入場すると、やっぱり変だった。宇宙がテーマの遊園地だった。どうも「広州世界大観」の隣にあるので、タクシー運転手も我々も間違えたのだった。

時間もないし、見たいのは「広州世界大観」なので、すぐに出ることにした。と思ったときに、いきなりの豪雨でずぶぬれ。入場料一人1000円以上とられたのもパーになったし最低だ。

そのときの写真がこれ。なぜか、私とヨシは嬉しそうな顔をしている。情けない失敗に呆れて開き直っているからであろうか。こんなとき互いに良い表情をしているのが面白い。

気を取り直して、隣の「広州世界大観」に行った。やはり、こちらの方がスケールも大きく、入口もきれいであった。スロープもついていて、中も段差がないので、車イスでも快適に楽しめた

「広州世界大観」は、世界中の有名な建物や遺跡、文化を紹介するテーマパーク。大きな敷地に色んな展示物がある。

いつか、いってみたいマダガスルカル島のバオバブの木も、でーんとあった。もう、なんでもあり。さすが中国。

「広州世界大観」では、一日に数回ショーが開かれる。実は、これが見たかったのです。中国の遊園地では、人海戦術ですごいショーが楽しめると聞いていた。ディズニーとは違う魅力があるのだと。しかし、今回は少し肩透かしであった。間違えて隣の遊園地に行ったのもあって、2つしかショーがみれなかったのも残念だった。

ウエスタンショーです。爆竹の音が派手で、目の前でバンバン鳴らされる。本物の馬に乗って、縦横無人に走っており、迫力があった。

ショーも終了し、動こうかと思うと、大事件が! 車イスがパンクしていた。もう完全に空気が抜けているではないか。見ると大きな鉄の釘がタイヤにささっていた。ショーに来る前、急いで車イスをこいでいて、「パーン!」と何かを踏んづけたような音がしたが、それは既に始まっているショーの爆竹の音だと思っていたが、どうもパンクの音みたいだった。

とりあえず、動くことはできない。動いて、タイヤまでいかれてしまうと大変だ。こういうときは、車輪だけ外して、自転車屋さんを探しにいってもらい修理するしかない。だが、ここは遊園地。自転車屋さんがあるわけない。しかも、入ってきたばっかりなのに、中を見れないで帰るなんて最悪だ。

ところが、名案があった。実は、「広州世界大観」では、入場者に電動三輪車イスの有料貸し出しサービスをやっていた。敷地が広いから、歩くのが面倒な金持ちが借りるのだ。多くの人が、快適に電動三輪車イスに乗って遊んでいる。

ちょうど、ショーが終わって団体客なのかマイクロバスがきていたので、運転手に事情を説明して、入口横の電動三輪車イス貸し出し場まで、乗せてもらった。パンクした車イスは遊園地の後、タクシーでホテルに戻って、ホテルのフロントで自転車屋さんを尋ね、修理することにしたので、そのままそこに預けた。

さあ、電動三輪車イスをぶっ飛ばすぞ!

この電動三輪車イスは、本当に面白い。めちゃくちゃ良い商売だ。広い敷地を歩いて廻るのはしんどい。日本の遊園地や博覧会なども、有料で貸せば良いサービスになると思う。別にハンディキャップがなくても気軽に車イスに乗ってもいいと思う。また、遊ぶのも楽しい。運動不足のヨシも、歩くのをしんどいから、一緒に借りた。

ちなみにレンタル料は、2時間 100元(約1500円)と、入場料90元よりも高い! 日本の物価でも高い値段だと思うが、それでも多くの人が借りて乗り回していた。これは、日本でも流行るで。

イギリスにタウンモビリティ制度というのがあって、地元商店街がバリアフリーにして、買物にきた老人とかに、無料で電動三輪車イスを貸し出し、買物をしてもらうというのがある。これからの日本も、大きなショッピングセンターや商店街で真似たらいいと思う。

遊園地の中には、プールもあった。そこで、ハワイアンショーが開かれていたが、単なる水着ショーだった。脇から電動三輪車イスで侵入し、プールサイドでお姉ちゃん達の水着を鑑賞した。一番の特等席は、プールの中で、ガキどもがへばりついて下から眺めていた。また、従業員の若い男達がいつのまにやらステージの後ろに座っていて、遠目で眺めていた。美女ばっかりで、憧れなんだろう。

電動三輪車イスで遊園地を楽しむという、思わぬ体験になった。パンクというトラブルも、逆に楽しみに変わっちゃった。 ほんまにノーテンキな私。 ワッハッハ。

その後、パンクはホテルの前に路上修理屋がいたので、ホテルに戻ってすぐ修理できました。また、遊園地からの帰りのタクシーも間違った行き先(違うホテル)に連れていかれちゃいました。ヨシの広東語はええ加減やったんです。発音は難しいので、日本人は筆談の方が確実ですね。


おまけ

最終日。午前中、時間があったので、広州動物園に行ってみた。北口から入り、南口に出るように廻ると、下りの傾斜になるので快適です。ベビーカーのお客さんが多いからかスロープになっています。これは日本の動物園も同じ。ベビーカーのお客さんの多いとこはバリアフリーなんすわ。どこでも。

園内では、パンダを探すも、時間がなくて探せず。トラも探せず。遊園地の入場券でご勘弁ください。街中は、ゴミゴミして人だらけで落ち着かないので、動物園ではほっとできました。


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