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西アフリカ 修練の旅 (4)

2009/01 - 2009/02

93ヶ国目 / ベナン


17時間 長距離バスに疲弊

ニジェールのニアメでバスに乗ってから、ベナンのコトヌーで降りたのは17時間後、22:00の夜。コトヌーは大都会。排気ガス。夜もうるさい。一気に熱帯へ来たため、空気も湿っぽく、蒸し暑い。このままバス乗場で野宿しようかと考えていたが、汚く、狭く、寝れる場所なんてない。タクシー運転手を探す。2000CFA(400円)と高いが、ホテル紹介料込みとして納得。どうせ真っ暗で歩けないし、ホテルも探せない。

中国人ビジネスマンの宿につれていかれたが、1階に部屋がなくNG。ロンプラ記載の安宿に連れていってもらう、幸い1階に部屋があったので、23:00チェックイン。走行距離は短いが、ホテルに尋ねてもらったり、タクシー運転手は動いてくれた。充分な額を支払っているので、上顧客として扱ってくれた。

安宿は、私には劣悪な環境のため、翌日チェックアウト。歩きまくって、良いホテルを探し、最高の設備とサービスの3つ星ホテルをみつけた。これで安心。


コトヌー

排気ガスと埃まみれの都会コトヌーは、バイクタクシーが交通手段。大型トレーラーが港の順番待ちで、大量に路上駐車しており、ごちゃごちゃ。

道路を歩いていると追い抜かしたバイクの運転手が振り向き、さりげなく私の顔を確認していく。誰やねん!変な人?と気になるのだろう。後姿が美しい女性になった気分を味わう。しかし、「シノワ(中国人)」と、蔑視する言葉を投げかける人が多くて、腹が立った。何も中国人に見られるのが嫌なのではない。差別意識があるのが悲しくなるのだ。差別される人は差別する。負の連鎖。

コトヌーは普通の途上国の大都市。見所はない。周囲に、奴隷港とブードゥー教で有名なウィダー。水上都市ガンビエなどの観光ポイントがある。

ホテルのすぐ近くに、パン屋さんがあった。毎朝バケットを焼いていた。卸のパン屋で業者がたくさん仕入れに来るが、店頭でサンドウィッチを売っている。これが美味。焼きたてのバケットに、アボカドとたまねぎをサンドウィッチ。1本200CFA(40円)。

路上では、揚げ魚や、ぶっかけ飯、キャッサバなどが売っている。安いところで200CFAでした。着座する店では、500CFAほど。モツ煮込みスープが主たるオカズです。写真がないのが残念。ベナンは、つぶしたヤム芋を蒸したのが名物。餅みたいな食感。出来立て、つきたてが特に美味しい。


ウィダー

ウィダー行き乗合タクシー乗場、人に尋ねながら探したが、正しい場所なのかわからない。市内北部、大きな市場の近く、でっかい交差点のガソリンスタンド前。ホテルから歩いて1時間以上。助手席を希望したら、倍の値段2000CFA(400円)を請求された。ぼられたと思っていたら、後に助手席には2名座ることがあるので、2人分は正当な値段。後部座席に女性3名が座っていたので、すぐに出発した。

疲れていたので、ウィダー観光もそこそこに。博物館見学は勉強になった。西アフリカの海岸線は、かつて奴隷貿易が行わたところ。多くの黒人が大西洋を越えて、アメリカ大陸に送られた負の歴史がある。求める側がいれば、提供する側もいる。他の部族を侵略し、売り飛ばしたり。恐ろしい。


ガンビエ

ホテルにガンビエへのボートツアーの看板があった。聞いてみると、明日ツアーがあるそうだ。09:00に集合。フランス人の7人家族のツアーに混ぜてもらう。ラッキー!値段は、80,000CFA(=1600円)。自分で言っても同じか、それ以上にかかるかも。ホテルは川に面しているので、ホテルから直接ボートに乗って出発。とても快適。

ガンビエは、湖上に浮かぶ集落のこと。意味は「平和」。17世紀、スレイブハンター(奴隷商人)から逃れて、捕まらないように湖上へ逃げてきた部族が住んでいる。宗教上、当時の人々は水上には入れなかったので、難を逃れたというわけ。

当時この地域は、アボメイ王国が支配していた。奴隷ビジネスによって金品を得ていた。他の部族を侵略して、そのまま奴隷として売り飛ばすというわけ。奴隷ビジネス自体は、西欧列強が来る以前から頻繁に行われていたことを現地で知った。恐ろしい。

水上集落ガンビエには、2万人が住んでいる。写真を撮るたびに、チップを迫られるので、面倒である。ささっと撮影するのがいい。人物の写真であれば別だが、遠景でもしつこく要求されて、ムカっとした。いちいちチップは腹が立つので、入村料みたいな形で徴収して欲しいが、誰かが搾取するだけかな。

ガンビエからコトヌーへは、ボートが出ており、多くの人が乗っていた。働きに出たり、買い物をしたり、学校にいったり、まさに湖の上で生活です。合計3時間のツアー。 Hotel Du Lac に泊まっていなくても、オススメです。


居るだけで精一杯

正直なところ、西アフリカを車いす一人旅は過酷です。来るだけで精一杯。楽しむ余裕はなかった。お金出して、ちょっと美味しいものを食べるぐらい。大自然や田舎の村が面白いだろうが、車いすではトレッキングはNG。待歩きも未舗装が多くて大変。市場も混雑しているし、段差も多いし、ガタガタ道で大変。観光化されているところが非常に少なく、ホテルも少なく、交通システムも未整備。

地方都市を無理して訪問するのは止めた。予定にはなかったセネガル、ガンビアを訪問しよう。見所も少ないし、車いすで観光は難しいので、さっさと移動することにした。


※西アフリカ旅行の最後にデジカメが盗難されました。写真はありません。とほほ。


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