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臭い!汚い!うるさい!(8)
 
2005/12 - 2006/01

アジャンタ エローラ 石窟 / インド


列車移動

ジョドプールから、週に1便ジョルガオン経由のチェンナイ行き長距離特急が出ていた。
時刻表を皿のように眺めてもわからなかったが、駅員さんが教えてくれた。インドの鉄道網はスゴイ!
年末だったので寝台席(sleeper)は、どの列車も満席に近いが、ちょうど都合よく空いていた。
当初の予定は、砂漠のジャイサルメールと、クジャラートを訪問しようと思ってたのだが、
直通列車(22時間)があること、寝台席が快適なこと、インド有数の観光都市であること、などがら
車イスで見ることは難しいだろうけど、世界遺産の石窟アジャンタとエローラ行くことにした。

  

列車は、夜の9時に出発した。
始発駅なので、時間に正確である。早めに乗車して寝台席でくつろげばいい。
インドで列車に乗るときは始発駅を選ぶのがポイント。途中駅なら遅れて来るのが多いから。

列車では、飲物、果物、お菓子、弁当の注文、障害者、歌手、オカマ、掃除する子供、なんでもあり。
停車時間の長い駅では、ホームでカレーや、オムレツ、イドリー、ドーサなどを買うこともできる。
とはいえ、22時間は暇だった。ひたすら寝る。

目的地のジョルガオン駅に着いたのは、夜の7時。もう暗かった。
ジョルガオン駅だけ、ホームにスロープがなかった(他に利用した11の駅では何らかスロープあり)。
駅の外に出ることできないので、あわてて駅員室みたいなところに飛び込み、担いでくれと頼み込む。
駅員さんはポーターを呼びとめて命令。するとポーターは白い車椅子をもってきた。

ポーターは二人で器用に私を担ぎ上げ、階段を昇降する。
いつも重たい荷物を運んでいるだけあって力が強い。私の車椅子と荷物は後から持ってきてくれた。
お礼にとチップを払おうとしたが彼らは受け取らなかった。仕事ではなく、サービスなのかわからない。
スロープがないところは、担ぐための車椅子を置いているなんて、インドのバリアフリーは侮れない。


アジャンタ

ジョルガオン駅で宿泊したホテルはとても素晴らしかった。安いし、サービスがいい。
だからホテルで、翌日のタクシー手配を頼むことにした。値段は1400ルピー(4000円)と納得価格。
700ルピーが車のオーナー。700ルピーが運転手。ホテルはコミッションを取ってないようだった。
アジャンタ、エローラを訪問し、アウランガバードで降ろしてもらう。

ジョルガオンから、アジャンタまでは約60キロ。タクシーなら1時間弱で着く。
アジャンタには大きな駐車場があり、面倒なことに石窟までシャトルバスに乗らなければならない。
シャトルバスも無料ではなく、片道6ルピーを支払わう。

駐車場では、インド人の客引き、土産売り、勧誘がとてもうっとおしい。
私が車イスであることを見つけたインド人達は、「籠に乗らないとダメだよ」と誘われる。
断崖絶壁に作られた石窟は、とてもじゃないけど車イスで観光できるわけはない。
ただし、足腰の不自由な高齢者や、お金持ちの人のために、篭屋があるそうな。世界共通ですね。

篭屋があるのは有り難い。ダメもとで訪問したが、車イスでも見ることができそうだ。
だが、問題は価格である。法外な値段をふっかけてくるし、価格交渉は大変である。
結局400ルピー(1100円)で成立。別途、車イスを運ぶ者も必要(石窟内部を見るため)とのこと。
勧誘している彼が、車イスを運ぶというので、手配料込みで150ルピー(400円)。 うーん高い。

シャトルバスが入口に到着。入場料 250ルピー or 5ドル を支払う。
石窟の入口までは、スロープとなった坂を上っていくが、私は早速、篭に担がれて進んでいく。
奥に進むと、渓谷の断崖に刻み込まれたアジャンタの石窟群がようやく現れた。

  

篭屋は、とても急ぎ足で廻る。多くの客を取りたいからである。
第1窟、第2窟、第9窟、第17窟、第26窟を見ると指定される。他は見ないとのこと。
車イスではこれしか見れないのは仕方がないが、勝手に決められるのは楽しくない。

  

アジャンターの見所は、第1窟の壁画であるとガイドブックなどには表記されている。
入口に段差があるが、篭屋さんに担いでもらったりして、中に入った。
でも、保存状態が良いとはいえず、すごーいとは全く思わなかった。感動は全くなし。
こんな渓谷に石窟があるというロケーション(景観)は素晴らしいのだが。

第9窟のストゥーパ(仏塔)は、きれいに見ることができた。
車イスでは観光しにくいところも多いが、めでたし、めでたし。

第26窟の、スリーピング仏陀。
美しい彫像。これが一番素晴らしかったです。まあ、ほとんどの石窟を見てないけど。

私を担いでくれた篭屋さんです。かわいい椅子に座って、マハラジャ気分で観光します。
篭屋さんは実はたくさんいました。多くの人が利用するのかもしれません。
勧誘人が政府公認料金(400ルピー)と言ってましたが怪しいです。
落ち着いて見ることもできず、最後のチップもしつこくて50ルピーを支払いました。
車イスで観光できたのは嬉しかったものの、合計862ルピー(2500円)と、高い高い観光になりました。

訪れた冬でも十分に日差しが強いので、アジャンタは朝一番に観光することを薦めます。
しかし、交通が不便なところにあるのでアジャンタを訪問する価値はないかも。
観光地になりすぎて、インド人のぼったくりや勧誘がうっとおしいのも理由です。頭にきます。

一方、エローラは訪問する価値がとってもありますよ。必見です! 


エローラ

アジャンターから、タクシーで2時間。途中で昼食をとってエローラへ。
アウランガバードを通らず、近道をして、田舎道を抜けていく。
アジャンタより何倍もの観光客がいる。ムンバイから近いのも理由だろうか。
インド人が多いので、外国人は目立たない。客引きもいないので安心して、ゆっくり見ることができる。

駐車場から寺院群までは、ゆるやかな道となっている。
階段などはなく、車イスでも自由にみることができる。ただし寺院内部は段差があるので見れない。

エローラは山に沿って2キロほど、34の石窟寺院が4並ぶ。歩いて観光をする。
時代によって、仏教、ヒンドゥー教、ジャイナ教と分かれている。

最大の見所は、第16窟「カイラーサナータ寺院」
西暦756年に工事が始まり、完成期まで100年以上。岩山も幅37m、奥行81m、高さ33mをくりぬいた
何万もの彫刻を施したヒンドゥー寺院である。

インドを代表する遺跡。入口にはスロープが設置されていた。これなら車イスの私も中に入れる!
スロープの前には、 for handicapped only の看板。

別に障害者専用にしなくていいと思うが、スロープがあることはとてもいいこと。
英米では差別語の handicap が使われていた。正しい disabled に変更して欲しいところ。

  

スロープで、カイラーサナータ寺院の中へ。
入場料は障害があるということで無料にしてくれた。インドでは障害者割引制度が存在する。
裸足でいたので、インド人に見えたのかもしれない。とにかくラッキー。

内部にもスロープがあった!
これで寺院の中も見てまわることができる。非常に嬉しい。インドのバリアフリー!
もちろん寺院の上部など全てを見ることはできないが、出来る限りの十分な配慮です。

  

中に入ると、その大きさに絶句。
多くの観光客は、横から山を上って、上部から覗き込むように寺院を見るが、それは車イスには無理。

それでも、中から眺めるだけで、神秘さを体感できます。隙間から差す太陽の光が美しいです。
日陰が多いので、暑いインドでは涼めるという利点もあります。気持ちいい!

  

彫られた彫刻は素晴らしく、どこも歩いて触わって見ることができる。
そのせいもあって、雨風、長年の風化もあって、遺跡の保存状態は良くなかった。修繕して欲しい。

ガイドブック「地球の歩き方」には、人間の無限の可能性を示す軌跡の彫刻「カイラーサナータ寺院」
とあるが、確かにスゴイ。迫力に圧倒されるし、彫刻も素晴らしすぎる。
でもエジプト、ルクソール「カルナック神殿」の方が、迫力あり、ずっとスゴイっす。

カイラーサナータ寺院を見てしまうと、後は退屈。
幾つか寺院が並びますが、車イスで中には入れないので外から眺めるだけ。
散歩がてらに、色んな寺院を散策するのが楽しいでしょう。


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