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臭い!汚い!うるさい!
(4)
 
2005/12  -  2006/01

性地カジュラホー / インド


移動

ベナレスから、エロチックな彫刻で有名なカジュラホーへは、鉄道とバスを使って移動する。
初めてのインド鉄道。車イスでも利用できるのか不安と期待でドキドキ。

ベナレス駅には、スロープがあった。
なんだか車イスでも鉄道に乗れそうな良い予感。
(インドでは、ポーターが荷台を運ぶ貨車を使うため、スロープはどの駅にもある。)

サトナーまで、2等寝台172ルピー(450円)なり。鉄道は安いし、正確だし、便利っす。
外国人は専用の予約窓口で購入だったが、やる気の全くない職員のため1時間半も待たされた。
インドだからのんびりいくしかない。

インドの鉄道は、英国式で車高が低いので乗りやすい。2段だけ。
車掌が必ずいるが、手助けしてくれるかは疑問。周りの親切な人が手助けを頼むのがいい。
ベナレス駅のホームは8つあったが、それぞれにスロープの陸橋があり、移動が容易であった。
ホームには牛が紛れており、線路におちているゴミやうんちを漁っていた。

2等寝台は快適の一言。通路の幅も広く、車イスも入るのが嬉しい。
長距離の乗車時間も横になって休むことができる。食べ物、飲み物も売り子が廻るので問題なし。
障害のある人の物乞いが車内をうろつく。そしてオカマちゃんもうろつく。ニューハーフ?
彼らは、乗客と少し話をしてからチップをもらっていた。なんだか日本のクラブみたい。
他の路線でも、オカマのおしゃべりサービスを見ました。綺麗なので最初は見とれてました。


カジュラホー 

サトナーについたのは夜の7時。定刻より2時間遅れた。
電車を降りると話かけてきたタクシー運転手と交渉し、800ルピー(2200円)でカジュラホーまで成立。
宿泊するホテルを探して、翌日バスに乗るのも大変だから、渡りに船。
インドは中距離移動の際はタクシーが安くて便利で、とっても早い。100キロの距離でもこの値段。
休憩を挟んで、3時間半で到着。ホテルも紹介してくれた。でもチップをよこせとかなりしつこかった。

ヒンドゥーの遺跡。ゆっくりと堪能できます。
しかし、観光地で、どこでも、いつでも、だれもが声をかけてくるインド人がうっとおしい。
入場料(外国人250ルピー:700円)を払う、西の寺院群は、誰もいないので心が安らぐ癒しの場所。

遺跡の観光は、車イスでは限界がありますが、エロチックなレリーフは、壁際だったので、
介助なしに自分の力で、車イスを転がしながら見ることができました。下から見上げて眺めましょう。
遊歩道も舗装されています。入場料を取っているからきっちりと整備されています。

それにしても、男女、男男、女女、動物、複数、自慰、何でもありです。
エロのパワーには驚かされます。エロチックというより、精巧(性交)な芸術ですね。

レリーフの一部、ガネーシャ(象頭)の彫刻が削られているのが目立ちました。
祈り用で盗まれたのか、イスラムが侵略したときに破壊したのか、残念です。


あやしい学校

カジュラホーの東の遺跡群は、のんびりとした田舎の農村にある風情。
旧市街ともいわれ、昔から農業を営みながら生活する村人がいる。
ゲストハウスが並ぶ西の遺跡群は、近年開発されて外部からやってきた人たちばかりの新市街。

ゆっくりと一人で散歩がてらの観光。
寺院の前では、見張番とローカルが、車イスをかついであげるから中を見ろと、親切なお誘い。
もっともその後に、チップの要求とかあるかもしれないが、良い誘いであることは間違いない。

ここにもありました。エロチックな彫刻が。一面そればかり。
くっきりと結合部分も見えたりします。なんでこんなにいっぱいあるのだろう?

  

階段をかついでもらったおかげで、近くにいって見ることができました。
興奮するというより、あまりにも開放的なので戸惑うばかり。

そして、手助けしてくれた兄ちゃんと、おじちゃんが、そのままカジュラホー村を案内するという。
チップは払わないよと念には念を押し、車イスも自分でこいで村を散策することにした。
二人は勝手に後ろからついてきて、べらべらと説明をしだす。まあいいか。

カジュラホー村にありました。リンガ(男性器の象徴)と、ヨーニ(女性器の象徴)。
ヒンドゥー教 シヴァ神のシンボル。信者は本尊としてたてまつる。 にしても、そのままな形。

地元ボランティアで運営されている学校があるから見ていかないか? と誘われた。
村の人口は4000人。4つのカースト(バラモン、クシャトリア、ヴァイシャ、スードラ)それぞれに
病院や寺があるが、学校は1つとのこと。4歳〜12歳まで、150名の生徒に、4つの教室がある。

運営はボランティアで行われているが、一部の教師には給与が支払われている。
ヒンディー語、英語、算数、サンスクリット、理科などを教えている。

大学生のとき、日本が途上国へ援助することについて勉強をした経験や、JICAの友達の話など、
国際協力、援助について興味があるので、いろんな質問をした。写真も撮らせてもらった。

最後には、やはり気持ちでいいのでと援助を求められた。
高額の援助をした人の記録や、美辞麗句が並ぶ記帳を見せられるのは気分が悪かったが、
5ドル札を援助として渡した。子供たちにとって教育は最も大切なものだから。

ところが、外を出てしばらくすると、大きな学校があった。子供たちが遊んでいる。
中に入って、先生方にも質問をした。政府の学校らしい。制服もかわいい。

じゃあ、あのボランティアの学校はなんなんだ? 
値段の高い私立の学校にいけない子供たちのためと言っていたが、政府の学校があるじゃないか?
反政府なのか?中央政府の主張が嫌いで学校にいかせない地域なのか?
地域運営の私塾みたいなもので、子供たちは学校にも行くが、放課後に通って勉強するのかな?


翌日 妻の行動

同行していた妻は体調を壊してしまい、カジュラホー滞在1日目はホテルで寝込んでいた。
2日目は自分で行動することになり、前日観光をしていた私は幾つかアドバイスをしていた。

 ・ガイドするとしつこいが、自分で歩いて廻ることができるし、道も簡単だから、断固拒否すべし。
 ・地域のボランティア学校に連れてかれても、寄付をしないで欲しい(既に私がしたから)。

だがしかし、妻は全く同じ学校に連れて行かれ、同じく5ドルを寄付していた。
(妻は違う学校だと主張したが、撮影した写真が私の訪問した学校の教室と全く同じなので明白です)

犠牲者が一人増えた。なぜなら前日に私が記入した記帳を見ていなかったからである。
毒舌交じりの本音と感想を日本語で書いたのだが、自分達に不利益と学校運営者は悟ったのか、
翌日訪問した次の獲物である妻に、その記帳を隠したのだから。

1日に5人ぐらいは外国人が連れていかれているのだろう。子供たちも慣れっこであろう。
100ドルなど多額の寄付をする人がいるが、5ドルであっても積もれば、すごい額になる。
寄付は運営費に使うといっていたが、連れてきたローカルに案内料としてキックバックしていると確信。

この学校については、多くの旅行者が疑問に思ったり、感動したり、ネット上で様々な記述があります。
どうやら定番の観光コースらしい。 寄付は50ルピー(140円)か、100ルピー(270円)で十分です。

公立の学校があるのに、なぜ地域の学校が必要なのか?
差別されるとか、教師の質が悪いとか、さんざん悪口を言っていたが、反政府活動なのか?
果たして寄付が本当に社会の役に立つのか疑わしい。 


魚屋のおっちゃん

滞在しているホテルの近くで、繁盛している魚屋を発見しました。
路上が彼の店です。さばいた鱗や内臓は路上に捨てて、土に返るか、動物が食うか、ゴミとなります。

うろこを取った後は、ヒレを取り、内臓を取って、調理できる状態にしてくれます。
インド式包丁(刃物を木につけたもの。足で踏んで使う)を、器用に使います。

見ているだけで楽しいです。魚カレーが食べたくなりました。
スープにしてもいいですし、油で揚げてカレーで味付けしても美味しいでしょう。


◆12/22(木) カジュラホ  妻の日記

 今日もインドの洗礼を受ける。
 無料で入れる寺院は、巨大(2m)なリンガ(男根)が御神体。みんな額をつけて祈っている。
 出口で兄ちゃんがついてきて「夜、我が家のディナーに招待するよ。外国の人と友達になりたいんだ」
 としつこく言う。面倒だし胡散臭いなぁと思いながら、「まず西の寺院を見学する(有料なので
 兄ちゃんはついてこない)。その後、旦那とランチするから、旦那に聞いてみる」と答える。

 有料の西の寺院を見学。手入れの行き届いた美しい庭園に、ミトゥナ像の寺院が並ぶ。
 偶像崇拝を禁じるイスラム勢力に破壊され、90以上あった寺院のうち、現在残るのは20数ヶ所。
 有料エリアでしつこいガイドが入ってこないため、極めて静かで快適。
 インドに来て初めて安らぎを得る。

 ゆっくり観光。彫刻の細かさが素晴らしく、当事の王の力、信仰心の強さが伺える。
 西の寺院見学を終了して戻ると、ディナーに招待すると言った兄ちゃんが消えている。
 ランチのレストランにも昨日約束した兄ちゃんおらず。新たな客を見つけたか。インド人てそんなもの。

 昼食は強烈なトマトソースマカロニパスタ。
 汁気ゼロの真っ赤なマカロニパスタの上に、溶けていない細かいチーズがたっぷり乗っている。
 見た目だけで、これだけ食欲を失わせる食べ物も珍しい。
 一緒に注文した野菜炒め(ガーリックトマト味)がおいしかったのが救い。
 やはりインドではインド料理に限る。

 午後、1人で東の寺院に向かう。
 2人の兄ちゃんがついてきた。「NO GUIDE、NO TAXI」と連呼すると1人立ち去る。
 居残った若い兄ちゃんは、夫のことを興味深気に尋ねてきて、「君達はお互い愛し合っている。
 なんて素晴らしいんだ」「外国の人と話すことでお互いの文化を理解しあえるのは素晴らしいことだと
 思わないかい?純粋に君との会話を楽しみたいんだよ」と言う。

 連日、しつこく声をかけてくるインド人には滅入っていたが、悪い人じゃなさそうだし、
 他のインド人が寄ってこないからまぁいいかと思い、一緒に歩く。
 ところがこれがとんでもない男だった!

 ジャイナ教の寺院を見学し、旧市街でカーストの生活を垣間見て、ボランティア学校で結局5ドルを寄付。
 ここまではまぁいいのだけど、最後にやっぱりお金を要求された。キレます。
 物心ついてから、ほとんど他人に怒った記憶のない私ですが、インド人は甘やかしたらいけません。

 兄ちゃん言う。「君が怒るならお金はいらないよ・・・」
 結局、私は「そんなに欲しいならお金は払うわ。ただし、私の話を聞きなさいよ。」と言って
 50ルピー(140円)支払った。まぁ、何言ったところで横流しだろうけど。

 「インド人はいつもお金お金。私はもうインド人が信じられないわ。学生で英語を勉強しているとか、
 話すのが楽しいのだとか言って、最後はいつもそう。お金が欲しいなら初めに言いなさいよ」 
 彼の主張は「ここはツーリストで生活が成り立っているんだ。ツーリストからのお金がなければ僕達は死ぬ」

 日本人の私の心情としては疑問が残る。街中いたるところで、ヒマそうにたむろし、
 外国人を見かけると声をかけることで1日を過ごすインド人が溢れている。
 反面、街は大量のゴミと牛のウンチに溢れ、道路はガタガタ。
 働かない男性たち。それだけの時間と人力があれば、いくらでも街を掃除したり、道路を舗装したりできると思う。
 少し知恵を使えば、もっと質のいい商品を作ったり、みやげ物の種類を増やしたりできると思う。

 無償でもやらないよりはマシだ。でもやらない。自主的にやろうとする人、取りまとめる人がいない。
 誰かが言い出しても誰もついてこないのか、そもそも発想がないのか。
 もちろん、身分の定められたカースト制度によりや働きたい職業に就けないとか、
 利権を奪う国家の上層部のやり方とか、「やっても報われない」そんな諦めがあるのかもしれない。
 自由に選択できる仕組みがないことは悲劇だ。しかし、それでも、彼らには努力というものがない。
 そこが絶対的な価値観の違い。何が良くて悪いのか。彼らにお金を与えるべきか否か。とても悩ましい。

 さらに兄ちゃんはSEXについてもしゃべりだす。「男も女も欲のままに生きるのがいいのだ。夫がいても、
 他の人とSEXをすることはインドではナチュラルだ。僕はトルコとカナダと韓国にガールフレンドがいた。
 カナダ人の女性も夫と一緒にカジュラホに来たが(夫は半身不随とも言っていた)、僕とSEXして満足した。
 僕の友人も同じようにツーリストとSEXしている。同じ国で関係を持つと、その関係が継続する可能性が
 あるけど、違う国なら後クサレがない。今夜、僕とホタルを見に行かないかい?」

 このやろー、神聖なホタルを汚しやがってー。(私と旦那はホタルに思い出があります)
 「は?私は新婚旅行でインドに来てるんですけど・・・ 日本では夫がいて他の人とSEXするのは
 ナチュラルではありません」 兄ちゃんは言う「新婚旅行ってことは全く関係ないよ。大切なのは自分の欲望だ」

 また、こんな話もしてきた。
 「僕はヨガをやっているんだ。ヨガには2種類あってね、1つはSEXUAL YOGAだよ。
  男女が裸になって向き合い、胸を指先で押すんだ。すると相手のエネルギーが自分に入って出て行き、
  体や性器が熱くなる。それを君に教えよう」
 
 どっと疲れた1日だったが、私にとっては珍しく『他人を怒れたこと』への代金として、
 兄ちゃんに50ルピー支払ったこととしよう。彼がいなくても、他の人で同じことが起きただろうし。
 他のインド人は寄り付いてこなかったから、まぁよし。
 パンケーキが抜群においしいお店でディナーを食べ、1日の疲れを少しだけ癒したのでした。

 この日の話を別行動をとった旦那に話すと、
 「どっかいけ! 私は警察に行く!」と、もっとはっきり怒りと不快感を示すべきだったと言われた。


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