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西アフリカ 修練の旅 (8)

2009/01 - 2009/02

97ヶ国目 / マリ


飛行機

ダカール発、バマコ行きの飛行機が、15:00から、18:40に変更になっていたことを空港で知る。
時間が余ってしまい、空港でのんびり過ごす。といっても空港には何もない。
空港の外に出てランチを食べる。少し離れた道路の裏手に露天食堂が3つほど並んでいた。
炊き込みご飯+魚+野菜 700CFA (140円)。タクシー運転手や空港職員などが食事にきていた。

セネガル料理は西アフリカ一ともいわれるが、確かにそうだと思う。風味豊かで種類が多い。
お米がクスクスみたいに非常に細かい粒だった。かまずに飲みこんで食べる。
辛いソースや、脂っこいソースの、ぶっかけご飯が西アフリカに多いが、セネガルは炊き込みご飯が美味。
野菜がたくさん食べれる。鯛などの魚も美味しい。

飛行機は更に1時間遅れて、19:40に出発。
介助や案内が誰も来ないので要求すると、地上職員が飛行機まで案内してくれた。もちろん滑走路を歩く。
「階段を上がれないので、車いすを担いで欲しい」とお願いすると、
人手がないこともあり、「出来ない」と言われた。そうなれば仕方ない。階段を手で這って上ることにした。
車いすから降りて、階段に座って上ろうとすると、他の職員が止めに入った。
見かねて、前後2人で私を担いでくれることになった。二人に担がれて座席につくことができた。

飛行機が4時間遅れたこともあって、バマコについたのは夜11時になっていた。
そのまま空港の中で朝まで寝ようと思ったが、スペースがない。
外で野宿でもしようかとも思うが、人が多いし、寝れるような適度なベンチや床がない。
お腹も痛かったので、トイレにいったりして、のんびりと考えていたら、客引きがやってきた。

やたらにガイドが勧誘にきた。自動車をチャーターしろ、案内人をつけろと、しつこい。
彼らのボスが、「車いす一人でのマリ旅行は絶対無理」とか言うので反発した。
明らかな差別発言をしてきたのも腹が立った。「私は世界中を旅行したからわかる。君は無理だ」とも言う。
私の方が旅行経験は上だろう。彼より多くの国を訪問しているのは明白である。
しかも当事者。なぜ彼が私の旅について言及できるのだろう。他人であるし、彼と利害関係は何もない。
「過去に、スイス人、アメリカ人の車いすの人が旅行にきて案内した」、だからわかるとも言う。
ガイドを雇うかどうか、自動車をチャーターするかどうかは、こちらの勝手。非常にむかついた。
喧嘩になりそうだったが、大人げないので、周りの人たちに止められた。
殴りあって殺されたらアホかもしれないが、プライドを傷つけられたら、私は引きさがらない。

空港内や周辺で一晩過ごすのは難しそうなので、勧誘人にホテルだけ紹介してもらった。
安くて、1階に部屋があるという条件に当てはまるのがあった。
宿の値段は7000CFA(1400円)と良いが、空港からホテルまでのタクシー代は5000CFA(1000円)と高額。
ホテルの紹介料も含んだタクシー代と思って、値切ったりはしなかった。
ガイドは翌朝も現れるだろう。しつこく付き添ってくるかもしれないので、翌朝7時にはホテルを出た。


バマコ

西アフリカ唯一の観光国であるマリは、フランス人旅行者が多くてビックリ。よって旅行もしやすい。
ちなみに、この西アフリカ旅行、最初の4カ国は、一人の旅行者にも出会っていない。

マリの印象は噂のとおりガイドがうざい。着いた空港では、金魚の糞みたい。
町はきれいな印象。ゴミは少ない。バマコは都会で、音楽があふれている。
毎週木曜日、無料コンサートが開かれるらしい。一流ミュージシャンが出演する。
バスに乗っても、常に音楽が流れ、良いスピーカーもつけている。
塩の交易や金の産出など、かつて栄えた王国の名残があり、周辺国と違って、文化の香りも漂う。

旅行者が多ければ、旅行はしやすい。宿も多くなるし、移動手段も増える。
とはいえ、都市間移動はバスか、チャーターした自動車か、その2つ。乗合タクシーがないのが不便。
バスが走っているとはいえ、バス会社によって乗場が違うし、時刻表もあってないようなもの。
非常に不安定で、時間の保証も難しい。


セグー

首都バマコから、セグーへ。BITTARという会社のバスに乗ることにした。3000CFA(600円)。
いろんなバス会社があったが、どの方面が、どのバス会社が強いかなど、わからない。
宿の近くで拾ったタクシー運転手に適当に連れていってもらった。タクシー代は1000CFA(200円)。

券売所でお金を支払い、7時45分 バスに乗り込む。例のように最前列に座る。
非常に快適な座席で、日本と同じような観光バス。これなら10時間乗っても疲れないだろう。
乗客がそろってから出発なのか? 40分間、車内で待って出発。3時間30分でセグーに到着した。

ところが、バスを降りたら、車いすの右ブレーキが破損、紛失していた。
ぶつけられたか? 修理不可能な故障。片側だけのブレーキは大変だが、致命傷ではない。
とはいえ、早く旅を切り上げて、帰国した方がいいだろう。お告げを聞いたような感じ。

車いすの片側ブレーキが壊れたとはいえ、こぐのは問題なし。
街の中心に素敵なホテルをみつけて安心。訪れたのは月曜日だったため、市が開かれていた。
本当は、ジェンネの月曜市に行きたかったが、間に合わなかった。
セグーの市もとても大きい。近隣の村から多くの人が集まり、色んなモノを売買。とても賑わっていた。

市を見たり、街をぶらぶらしていて思うのは、アフリカの人々から働く意欲をあまり感じないこと。
猛暑なのも影響しているだろう。仕事がないのも関係あるだろう。とりあえずは食っていけるのだろう。
小さい商店や露天で、一日、暇そうに、退屈そうに、ぼーと店番をしている人がとてもとても多い。


ジェンネ

セグーから、モプティへのバス。国の幹線道路であり、たくさんあると思っていた。
着いたときに、翌日のモプティ行きのチケットを買おうとしたが無理だった。
時間は11時に出発らしいが、もっと早い便があるだろうと考えていた。

08:20 ホテルから歩いて、セグー BITTAR バス乗り場へ到着。
モプティ行きのチケットは、09:00から発売というが、出発はいつなのかわからない。
フランス語で聞いても、よくわからない。意志疎通がうまくいかない。

09:00にチケット5000CFA(1000円)を購入。バス乗り場の露天で朝食を取る。
のんびり待つが、11時になってもバスは来ない。待つこと4時間。ようやくモプティ行きのバスが来た。
待っている間、逆方面、首都バマコ行きは1時間毎に合計4本が来た。

12:40 セグー出発。 17:10 ジェンネカルフール到着。降ろしてもらう。
ジェンネカルフールから、ジェンネまでは、乗合タクシーに乗る。2500CFA(500円)も請求された。
入村税が含まれるからなのか? 荷物代、助手席代も含むとのことだった。
狭い助手席に2名、改造した荷台に20人ぐらいが乗る。
しかし、ローカルの乗客に聞くと、彼らは500CFA+100CFA(荷物1つに付き)だった。

ジェンネまでの乗合タクシーは、噂で聞いていたが、オンボロだった。最強に古い車だった。
写真を撮影したのだが、後にデジカメが盗まれたので、見せれないのが残念。

プジョーの30年選手で、床に穴があいており地面が見える。窓はフロントガラスのみ。他はスケスケ。
車の鍵なし。鉄がむきだし。配線は見えている。エンジンは押しがけ。
起伏のない道なのに、パワーがなく、平坦な道でも、のろのろとしか進まない。

日の入り時刻の迫る頃、私たちのバスが最後の客になるようだった。
既に待っている客も大勢いて、私が乗るとすぐに出発。待ち時間ゼロは、ラッキーだった。

17:30 ジェンネカルフール出発。日本のODAで作られた道路は舗装バッチリで平坦。とても素晴らしい。
しかし、20分後にエンジンが故障。いろいろ作業をして、15分後に修理完了。再出発。
ところが、また15分後に、今度はタイヤがパンク。溝は一つもないつるつるタイヤだった。

日は完全に落ちていた。真っ暗な月夜。20名の乗客はどうすればいいのか?
トラックが通ったので、数名がそれに飛び乗って行った。
他大勢の乗客は、後ろから来たミニバン(荷台にロの字型に椅子を置いて改造)に乗ることになった。
超満員のミニバス。地面から1.5メートルの高さがあるので、皆に手伝ってもらって私も乗り込む。

ジェンネの手前で、バスのまま渡し船に乗り込んだ。 20:00 やっとジェンネに到着した。
私が訪問したとき、橋の工事が行われていた。橋ができれば30分は短縮になり、便利になるだろう。

泥モスクで有名なジェンネ。夜明けとともに市内を散策した。
朝早いので、ガイドも物売りもおらず快適だった。
しかし、未舗装の道ばかり。ガタガタ道も多いので車いす一人での散策には限界がある。
川にも降りれない。たったの1時間半で散策は終了した。
ホテルに戻って、07:30チェックアウトして、モスクの前の、タクシー乗場へ行った。

間に合うかと思っていた朝一番の乗合バスに乗り損ねた。
仕方なく乗合タクシーで他の乗客が来るのを待つ。ジェンネ−セバレ(モプティ)、2500CFA(500円)なり。
30分ほど待つが、全然、誰も乗客が来ない。朝の早い時間なら、乗合バスに乗ってしまうのだろうか?
お金より時間が貴重。タクシー借り切りにして、交渉を開始する。

借り切るのであれば、時間は1日は短縮できるし、途中にバンディアガラ崖、ドゴンの村へも立ち寄れる。
バンカスまで、30,000CFA(6000円)を希望したが、
モプティまで20,000CFA(4000円)、バンカスまでは、50,000CFA(1万円)と、全く譲らない。
220キロの道程。交通網があまりない。セバレからバンカスは特に何もないので、そこは貸切が必要。
悩んだが、お金の使いどころ、1万円を支払うことにする!


ドゴンを抜けて

08:50 チャーターしたタクシーで、ジェンネを出発。
セグーまで約120キロ。道はとても良い。船の待ち時間を入れて2時間30分。11:20にセバレ到着。

ところで、西アフリカは、幹線道路が各地の村の真ん中を貫いている。
住民の安全のため、村ではスピード減速させるため、道路に多くの凸がある。信号はない。
トラックや乗用車は必然的にスピードを落として、村人を跳ねることを少なくしている。
アジアではあまり見かけないが、欧州では一般的な交通安全スタイル。とても良い方法だと思う。
日本でも、歩行者の多いところ、狭い道、住宅街など、凸を作って、強制減速させればいいのに。

さて、セバレに到着すると、タクシー運転手は消えていった。
やっぱりというか、彼はここで他のタクシー運転手を探すのだろう。おそらく、25,000CFAかな?
差額は、彼の懐に行くのか、親玉のところに行くのか、わからない。

結論からいうと、貸切タクシーは、セバレまでにして、降りて昼食休憩などして、
新たにバンカスまでの貸切タクシーを探せば、20,000CFA+25,000CFA=45,000CFA は可能だろう。
1000円は節約できたわけだが、英語ガイドブックのロンプラの地図だと、バンカスに抜ける道はセバレに寄らないような表示だったので、セバレに立ち寄らないと思っていた。それは間違いだった。

11:40 違うタクシーに乗り換え。バンディアガラ、ドゴンの村を経由して、バンカスを目指す。
セバレの街を出る道沿いで、他の乗客を4人乗せた。ちなみに7人乗りのプジョー。
パトロンは私。皆、乗ってくれ! 問題ないよ。
私がタクシーをチャーターしているから、彼らも交通手段が確保され、安価で乗れるのだから。
相乗りした客の料金は、タクシー運転手の懐へ。よって運転手はとても機嫌がいい。

ジギコンボ、カニコンボレ、道路沿いの2つのドゴン村を訪問。バンディアガラの崖も絶景だった。
車いすの私はトレッキングは出来ない。車いすで村を散策するのも困難。だから観光は簡単に。
期待ほどは珍しい風景ではなかった。やっぱりトレッキングしないと面白くないのだろう。
とはいえ、バオバブは、とても神秘的だった。精霊が宿るみたいに。

14:30 バンカスに到着。 タクシー運転手が、いい宿(下写真)を見つけてくれた。

乗換20分入れて、5時間半。 タクシー(プジョー)の助手席なので、快適でした。
セバレから、バンディアガラまでは完全舗装の、とてもよい道だった。観光化が進んでいる。
バンディアガラ、バンカスもよい道だった。未舗装区間もあるがとても状態がいい。


国境越え

翌日、朝食をとり、 07:30 親切なホテルオーナー、ノモ氏の自動車でバンカス中心部まで送ってもらう。
ホテルの周囲は砂地で、車いすの走行は不可能。さらに中心部から少し離れていた。

小さなバンカスの町には、移動コーディネーターがいる。仕切屋というべきか。ホテルも彼の紹介だった。
サングラスに派手な格好で、その道の人という風貌をしていた。怪しさ満点だが、頼りになる。
ダートの幹線道路に面して、大きな木の下にベンチが置かれた待機所で、コロへのミニバスを待つ。

ぽつぽつと他の乗客も集まるが、時間がかかりそうな雰囲気。ここはアフリカ。気長にいこう。
反対方面のモプティに行くバスは、3台ほど通ったが、ブルキナファソ国境方面へのバスはゼロ。

09:00 いまだバスは来ない。待ってから1時間半経過。暇だ。
09:45 まだ来ない。おそらく、モプティを朝に出発したバスを待つことになるのだろうが不確定。

コーディネーターに、アフリカン茶をいただく。無料。モロッコから輸入している商品。でもおそらく中国製。
ほろ苦く、甘くて、少量で、とても美味しい茶です。緑茶のエスプレッソといった感じ。

10:45 石油を運ぶタンクローリーが通った。慌ててコーディネーターが止めに入り、交渉開始。
ブルキナファソのワイヒーヤまで一気に乗せてもらえることになった。200キロぐらいの距離。

いわゆる、ヒッチハイクである。 謝礼は、7500CFA(1500円)。コーディネーターへの謝礼も含む。
トラック運転手には、ミニバスの正規料金を支払うのだろう。その差額が手配料というわけ。2500CFA?
乗せる側には小遣いになる。乗る側も移動ができて幸せ。
交通手段の非常に限られた場所なので、コーディネーターという職業が成立する。ハッピーなシステム。

タンクローリーの運転席の高さは、2メートル。手伝ってもらい、引き上げてもらい車内へ。
車内では、運転席の後ろにある休憩スペースに座ることになった。車いすもそこに押し込める。
助手席は、それこそ助手が座っているので埋まっていた。

ダートの道。路面状態は悪くないが、未舗装なので揺れる。揺れる。
寡黙な運転手は、ひたすら運転。お腹がすいたが、食べ物調達は難しいので我慢。

13:30 国境に着いた。
マリ出国、ブルキナファソ入国、それぞれの手続きが必要だが、運転手は無視。
自分たちの手続きだけ行って、私は連れていってくれない。面倒なのか?
私もかなり面倒である。2メートルの高さのタンクローリーだから。
もし歩けるなら当然、自分でスタスタと降りて、出入国の手続きに向かう。

入管職員も、トラックのチェックに来なかったので、いつの間にか国境を通過した。
おいおいこれでいいのか!と思ったが、なるようになれ!と流れに身をゆだねた。
不法出国はいいとしても不法入国とは。。。 一応、日本からブルキナファソのビザは取ってきましたけど。
ブルキナファソの出国時に、入国スタンプがないことを、咎められなければよいのだが。。。

14:30 ブルキナファソの町 ワイヒーヤに到着。
4時間で着くとは、休憩なしだから、とても早い。乗合バスだと最低7時間はかかるかな?

お腹が空いていたので、食堂で、トマトピラフと牛肉茄子煮込みのぶっかけご飯を食べる。
250CFA(50円)なり。美味しかった。お腹が満たされると心も満たされる。余裕が出てきた。
車いすで泊まれる良いホテルが通り沿いにあったのでチェックイン。
早朝から、バスを待って疲れたので、ワイヒーヤで1泊して過ごすことにした。

ヒッチハイク、タンクローリーでの国境越え。外に降りれなかった。いわゆる不法出国と不法入国。
とんでもない初体験となりました。


西アフリカ旅行の最後にデジカメが盗難されました。写真はありません。とほほ。


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